インフルエンザウイルス
■インフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスには、「A型」「B型」「C型」の3つの型があります。
このうち、季節性インフルエンザの原因となるのは、「A型」と「B型」です。
実は「C型」も人に感染する可能性があるのですが、主に幼児期に感染し、呼吸器障害を起こすため、季節性の症状と異なるところが大きく、「A型」「B型」とは分けて考えられています。
「A型」と「B型」というのは、大きな分類です。
人間には「女性」と「男性」がいる、といったくらいに考えてください。
ウイルスはとても小さな粒です。
小さいけれどもいろいろな成分でできています。
特に表面を覆う「糖蛋白質」が特徴的です。
ウイルスを分類するうえでは、「ヘマグルチニン(HA)」と「ノイラミニダーゼ(NA)」という二種類の糖蛋白に注目されます。
これは、人間でいうと「髪型」と「化粧」とでもいいましょうか。
とにかく良く「形が変わる」のです。
これを「変異」といいます。
変わるのには理由がありません。
時期も決まっていません。
気まぐれで髪型を変えるようなものです。
インフルエンザの種類は、HAとNAの組み合わせによって決まります。
特に「A型」は変異が多く、HAが16種類、NAが9種類見つかっています。
対して「B型」は変異が少なく、もしかかってしまっても免疫が長く続くので、流行しにくい型です。
◆A型インフルエンザ
毎年流行し、その型が気になるのは、変異の多い「A型インフルエンザ」です。
インフルエンザのタイプは、「ヘマグルチニン(HA)」と「ノイラミニダーゼ(NA)」の組み合わせの数だけあります。
ヘマグルチニンを「H」と略します。Hは、H1〜H16まで見つかっています。
ノイラミニダーゼ「N」と略します。Nは、N1〜N9まで見つかっています。
組み合わせにより、「H1N1」から「H16N9」と記号化されます。
もちろん、これからも増える可能性はあります。
この中で「流行」の原因となるのは4種類です。
H1N1 … Aソ連型
H3N2、H1N2、H2N2 … A香港型
といっても、同じ「H1N1」でも、毎年微妙に変化しているので、その種類は数えられません。
同じシリーズの口紅でも、ロットによって微妙に色が違うわ、ってとこですかね。
また「人に感染した」例は他の型でもあります。
「H9N1」や「H5N1」で感染者が報告されていますが、伝染力が弱く、人から人へはほとんど移らなかったため、流行していません。
しかし、新型インフルエンザが突如、ニュースを騒がせたように、いつどんなウイルスに襲われるかはまったく未知なのです。
--------------------
インフルエンザの場合、一度かかると体内に「免疫」ができるため、同じ型のウイルスに感染することはありません。
「B型」と「C型」はそもそもタイプが少ないので、免疫ができている人が多く、大流行しません。
しかし、「A型」は種類が多いので、今年はどのタイプが活動するかというのは、まったく「予測」でしかありません。
水鳥が全部の型のウイルスを持っているので、渡りの時期や動向を見据えて予測されます。
一応、予防接種のワクチンは、何種類かのタイプに当てはまるように毎年考えて作られますが、残念ながら予測がはずれると効果がありません。
◆B型インフルエンザ
「B型インフルエンザ」は、ヒトとアシカにのみ感染するウイルスです。
A型に対して流行しにくいのは、宿主が少ないためだと考えられています。
症状は、A型とあまりかわりません。
筋肉痛、関節痛、高熱が特徴です。
◆C型インフルエンザ
「C型インフルエンザ」は、ヒトとブタに感染するウイルスです。
変異が少なく、ウイルスのタイプが少ないため、流行することはあまりありません。流行したとしても、非常に狭い地域での流行で終息します。
通常のインフルエンザで行う簡易検査(特異抗体を検出する方法)が出来ないので、風邪の一種として、自然に回復を待つことが多いようです。
しかし、乳幼児期に感染することがあり、A型やB型よりも重い症状が出ることがあります。
|
